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『迷える子羊を導き給え』 monologue1678
それなりに幸せな人生を歩んできたと思う。
友に恵まれ、勉強ができて、人に親切。 周りからはこう評価されてきた。
両親はとある宗教の熱心な教徒で、僕が幸せなのは全て、神のおかげであると囁いた。 僕が神様に一生懸命お祈りをするから、僕は神様に気に入られているんだと、そう、言った。
僕は、そんな盲目的な両親が大嫌いだった。
神様のおかげなんかじゃない。
全部、僕が努力して手に入れたものだ。
本当は、人に気を使うのはとても疲れる。
勉強だって、さほど好きではない。
信仰?そんなの…………
両親にとっての『良い息子』を演じているだけに決まってる。
【声の能力】─『四季』
僕の心は真っ直ぐなんかじゃない。
四季のように移ろいゆく脆いもの。
僕は、本物の優しさに出会って、そして知った。心から清い人間は、決して飾らずとも、あたたかな雨のように安らぎを与えてくれるのだと。
だから皆、僕の事を『優しい人』だなんて言わないで。
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個人番号:1678
御沢 京(みさわ きょう) 14歳
優しい人柄と優秀な成績で非の打ち所の無い人物と評される少年。学園側も、彼には一目置いている。しかし、当の本人は周りからの評価と、自身の中に渦巻く本心との差に苦しんでいるようである。それ故に、最近では自身とは正反対の性質を持つ同級生・杜若 郁に固執している。
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